略歴:ジョアンナ・ウォルシュは、作家でありイラストレーターです。オックスフォード大学とセントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アートで学びました。彼女の作品は、グランタ、ガーディアン、タイム、メトロ、クリエイティブ・レビュー、ニューヨーク・タイムズ、ディ ヴォッヘ、ペンギンパブリッシングの各誌に掲載され、世界各地で出版されています。大規模な絵画プロジェクトを、テート・モダンとウェルカムインスティテュートで開催したこともあります。
"ロットリングは、2008年にウェビーアワードを受賞したビジュアルダイアリーのブログ(Badaude.typepad.com)のために使い始めました。それ以前には、手作業とPhotoshopで印刷物やコラージュを制作していた時期もあったのですが、より即興性のある、手描きの媒体を使って、個人的なプロジェクトを始めたくなったんです。
バデゥーダというのは、「Flaneur(フラヌール)」に関連する古いフランス語です。"驚いたりワクワクしながら、あらゆることをただ傍観している人、惑わされやすい、ヒマな野次馬"というような意味です。バデゥーダでは、自分の目の前のものや人々を描くことで、ストーリーを語りたいと思いました。これは面白い挑戦です ― 空間と時間を1つのページ上に表現するのです。
ロットリングのペンを使い始めたのは偶然でした。何年も前、書籍の出版社に勤めていた頃、デザインオフィスが大掃除をするというのでペンを一箱もらいました。その中に、ロットリングのラピッドグラフが数本入っていたんです。私はフランスのリーニュ・クレール(ligne claire)の描画スタイルやベルギーの漫画(特にヨースト・スワルテ、フロック、そしてもちろんエルジェé)が好きで、ロットリングの均一な線だと、それと同じスタイルが出せるんです。リーニュ・クレールスタイルと同じフラットな色合いを出すために、スキャンしてPhotoshopで彩色(と修正)をしています。
ブログを2年ほど続けたところで、テート・パブリッシングから、ロンドンについての本の執筆と、このスタイルでのイラストの依頼がありました。それが「ロンドン ウォーク!」です。
ロットリングのラピッドグラフを何本も使います。大部分が0.35mmのラピッドグラフ で、より太い線や枠線には0.5mm、細かい部分の描き込みには0.25mmのラピッドグラフを使用します。"